*

*
■Q:戦国時代の北秋田の状況はどうなっていたのでしょうか。
A:戦国時代の北秋田地方は北は津軽(大浦)氏、東と南は上津野、南部氏、西は十三湊、
北海道から南下して勢力を伸ばしつつあった下国安東氏という戦国きっての勢力図に囲まれ
四面楚歌の状況にあった。鎌倉時代から室町末期までの比内郡は一貫して浅利氏が完全に
統治したという事実は確認できないが、断片的にはそのほとんどを支配したようだ。
南北朝時代は別として、多くの時代の覇者として比内に君臨した比内浅利氏は江戸期を待たず
崩壊、江戸時代の歴史編纂などによって、その支配体制の伝承が遅れ忘れ去られた。
北秋田は浅利、安東、佐竹氏の変遷となる支配によって豊富な天然資源を開発、秋田の産業
の分野で最も大事な杉材、鉱物、米などの主産地となり、技術や品質も戦国時代からの蓄積
を元に江戸時代を通して現代まで続いた。